『学校の面談って本当に嫌なんですよね』
こんにちは。松山市鷹子町にある学習塾ファタリタ(旧:学習塾アフェッティ久米教室)塾長の末田健人です。
〜ある日の塾生との面談にて〜
塾生「学校での面談って本当に嫌なんですよね」
末田「そうなん?どうして?」
塾生「だって、模試の成績見て『こんな成績で大学いくつもりなのか』って絶対言われるし」
末田「それは嫌だね。」
塾生「私、今の成績で大学行けますか?」
末田「もちろん、行けるよ。方法はたくさんあるんだから。」
もちろん、この塾生の面談をした先生は、激励するつもりで言ったんだと思う。
大学に合格するために何をすればいいか教科ごとの具体的なアドバイスもしているだろう。
でも、そのアドバイスはこの塾生には届いていない。
『今のお前はの実力では、大学に行けない』
という言葉だけが残ってしまい、学校に対して不信感を募らせる結果となってしまった。
フィードバックの適切なタイミング
この先生は、フィードバックのタイミングを間違えてしまっている。
フィードバック
結果情報の伝達。 結果に加え、行動の反省や結果を導くための計画立案などの情報も含まれる。問題の原因側に返す。(引用:wikipedia) |
フィードバックは基本的に、求められた時にしか与えないのが鉄則だ。
同じアドバイスでも、非常にありがたいと思える時と、お節介だと思う時があると思う。
ある人のアドバイスはすんなり受け入れられるのに、ある人のアドバイスはうるさいと感じる。
この違いは、まさしくフィードバックのタイミングから生じる。
面談をした先生は、おそらくいきなりフィードバックから会話をスタートさせたのだろう。
そして、塾生の口から「勉強します」という言葉と、やる気を引き出したかったのだと思う。
しかし、結果的にその思惑はうまくいかなった。
それは、塾生が望んだタイミングでのフィードバックではなかったからだ。
『効率化した対話』の第二の例
先日の学習塾affetti塾長のブログに出ていた「効率化した対話」の二件目の事例である。
効率化した対話では、うまくいけば
「フィードバック」→「望む反応」
という1アクションで自身の望み通りの反応を得ることができる。
しかし、実際「効率化した対話」では、望んだ反応どころかマイナスな影響を与えていることが明らかである。
フィードバックを求められる「対話」の組み立て方
建設的な結果に導くのに大切なのは「フィードバックを求められるよう、対話を組み立てること」である。
ちなみに、塾長なら以下のように対話を組み立てる。
(※以下のやりとりは架空のやりとりです)
末田「前回の模試の成績はどうだった?」
塾生「あんまり良くないと思います」
末田「どうしてそう思うの?」
塾生「英語と数学が取れなかった」
末田「そうなんだ。どうして取れなかったと思う?」
塾生「復習ができなかったから」
末田「そうか、復習ができなかったのか。どうしたら復習できるようになるかな?」
塾生「勉強時間を増やします」
末田「なるほどね。じゃあどんな勉強方法で復習しようか?」
塾生「う〜ん…」
末田「じゃあ、こんなやり方はどうだろう?」
塾生「なるほど!その方法で復習するようにします」
もちろん、一連の会話は塾長の想像上の会話だが、実際ファタリタで行われる対話のほとんどが以上のようになる。
合計で12回のアクションは、『効率化した対話』とは言えないだろう。
しかし、生徒の行動に影響を与えない『効率化した対話』と比べると、結果はどちらが望ましいと言えるだろうか。
ちなみに、この塾生は夏休み中は毎日塾に来たいと言ってくれている。
しっかりを時間をかけた『対話』が、夏休み明けの学校の面談をきっと気持ちの良いものにしてくれるだろう。